映画コアラ

ネタバレしてます。

ワンダーウーマン (Wonder Woman)

ワンダーウーマン

Wonder Woman

2017 アメリカ

 

クリス・パイン

 

いやーやられた

完全に

泣いた。

泣くような映画だと思ってなかった。

 

最近どんどん公開されるヒーローもので、まぁ女性主人公で強くて男性にも負けない!みたいな感じで、戦ってスカッとして、最後は次の作品へ続く展開で終わり。

っていうのを想像して軽いノリで観てたの。

 

 

 

まさか...

 

 

 

 

まさかクリス・パイン

死ぬとは...

 

 

 

切ない悲しい

 

僕の彼女を紹介します」観たときと「ブレイキング・バッド」のハンクが死んだ時の喪失感に似てる。

 

だいたい映画観て泣くけど、そういう泣きとは違う、本当に心から号泣した。

 

のめり込みすぎた。

 

まず最初のほうから、女性ってところと、

島を出る時にお母さんに言った「ここで何になれと?」っていうセリフで

感情移入しまくりだった。

 

 

映画の魅力は、まずアクションシーンはもうすごすぎて楽しいし、ダイアナ美しいし強いし、ヒーローが人間の戦争に参加するってちょっと新しいなとも思った。

 

コメディ要素は控えめで、でも重すぎず、というか戦争だから重いんだけど、爽快アクションでバランス取れててよかった。

 

あとは個人的にあのくらいの時代の雰囲気好きだから、ファッション、街並み、曲とかも素敵だったな。

 

秘書かわいかった。

 

...といろいろ思うところはあったけど、

最後全部クリス・パインの死で埋め尽くされたわ、感情が。

 

スーパーマンみたいに時を戻して助けて欲しかった。

あんなチャーミングなのにあの結末は辛すぎる。

 

エンドロール終わるまでずっとグスグスしてた。

 

ハンカチだけじゃなくて、ティッシュとメイク直しも必要。

 

 

まとめ

・ガル・ガドット美し強い。

・アクション最高。

クリス・パイン

 

以上。

グースバンプス(Goosebumps)

グースバンプ

Goosebumps

2015 アメリカ

 

ディラン・ミネット

 

ヒューマントラストシネマ渋谷

未体験ゾーンの映画たち2017

 

ディラン・ミネットをスクリーンで観るチャンスと思って、観に行った。

 

あらすじを全く知らずに行って、ジャック・ブラックも出てると知って驚いた。

 

冒頭から車に乗ってるディランのアップでテンションあがる。かっこいい。

 

おばさんにもらった変な帽子が似合ってしまうかわいいディラン。(役名もディラン)

あと隣の家のハンナが、ミラ・クニスに似てて可愛かったな。

 

転校して、なんだかノリが子供っぽい高校で、バカっぽいチャンプと仲良くなる。

このチャンプが、うざい奴になりそうでひやひやしたけど絶妙なラインでボケ続けてくれて、とても良かった。

 

ハンナのお父さん(ジャック・ブラック)はちょっとファンタジーな感じだったけど、話が進むにつれて普通の人に思えてくるから大丈夫。ジャック・ブラック感をうまーく消しててくれたおかげで、安っぽいコメディにならずに済んだと思う。

 

良かったポイントだけ書いていくと、

まず本を開けちゃう流れ。

わざとらしすぎず、自然な流れかつ時間もかからず展開が進んで、本のインクが浮き出て集まってっていうCGもよかった。

からの雪男はかなり面白かったなぁ。

本にまた閉じ込めるというやっつけ方もいい。

絶体絶命と思ったらジャック・ブラック登場!

 

あと個人的に一番怖いと思ったのはノーム人形たち。不死身だし、数たくさんいるし、武器怖すぎだし、カチャカチャ音も恐ろしい。

ノーム人形たちとの戦いでジャック・ブラックが縛られてオーブンに入れられそうになるけど、ガリバーのパロディだよね。

 

最凶のキャラクター、操り人形のやつ。

チャッキーっぽくてまさにホラー。

 

この映画で一番笑ったのは、町の人たちが凍らされて、チャンプがお父さんに駆け寄るシーン。お父さんじゃなかったってやつ。

一緒に観たお姉ちゃんも笑ってた。

 

巨大カマキリは無理だわ。

昔からカマキリって私の中では恐怖の象徴だから、巨大なやつが向かってくるとか恐怖でしかない。

あとスーパーマーケットにいた狼?や、スライムみたいなやつは怖くてハラハラ感たっぷりだったんだけど、唯一謎だったのが犬。

浮いてたのと、歯剥き出しにして威嚇したところは怖かったけど全体的にどういう生き物なのか分からなかったし、おばさんとその犬の死闘が観れなかったのが残念でならない。

原作読んでみたいと思った。特に犬は。

 

アホ警官もアホ加減が丁度良くて、くどすぎないキャラで良かったんだけど割と序盤で凍ったからよかったのかも。

 

ダンスパーティに乱入して、皆に説明するくだりもくどくなくて良かった。

ああいうシーンは難しいと思うけど、じれったさもカマキリのおかげで吹っ飛ぶから。

あとチャンプが狼退治したところは熱かった!

好きな子を守るために頑張った。よかったね。

 

設定が面白くてディランの見所全然書けてないけど、ずっとスクリーンに出っぱなしだし、ハンナといい感じになるし、逃げ惑ったり叫んだりと大健闘してました。

本当かっこよかった。

 

最初はディラン主役だけどジャック・ブラックに全部持っていかれるんじゃないかって心配してたんだよね。でもジャック・ブラックが思った以上に脇に徹してくれて、コメディ感を抑えてくれたからディラン主役で輝けてて安心した。これからもどんどん色んな映画に出てほしいな。

ディランだけじゃなく、登場人物皆がそれぞれ個性的で、楽しんで観れた。

 

あと後ろの席の人が、おそらくジャック・ブラックのファンなんだと思うけど、すっごく笑って楽しんでたから、ジャック・ブラック好きな人も楽しめる映画だったんだと思う。

インファナル・アフェア

インファナル・アフェア

Infernal Affairs

 2002  香港

 

普段観ないジャンルを観る。

 

すごかったー。

最初はどれが誰でどっちの側で潜入中なのか把握するのむずいなと思ったけど、俳優見慣れたらすぐに入り込めた。

あとは最後まで全編ずっとハラハラしっぱなし。

 

でも割と序盤でお互いの組織に潜入者(イヌ)がいるって分かって、なるほど、ばれないようにかいくぐる話なのね。

観てるこっちは分かってるから面白いけど、本人たちはまじ生きた心地しないよね。

 

マフィアに潜入してるヤンは顔つきがボケッとしてるせいか、この人すぐばれそうだけど大丈夫なのかな?って心配した。

反対にエリート警官のマフィア・ラウはまさにサイコパスって感じ。優秀で冷徹そう。私が心配しなくてもこの人はうまくやるだろうな。

 

初めのころ、ヤンは手にギプスしてたけど、あれは何かの伏線だったの?

封筒に文字書くところは最後に出て来てうおおおってなった。

 

警視がタクシーに落ちてきたときは、心臓止まるかと思った。

うそでしょって。まさか死んじゃうとは。

ショックを受けるヤン。

なんだかんだ信頼し合ってたんだもんね。

唯一身分を知ってる人だし。

これで完全に孤立するヤン。

もうマフィアとして生きていくしかないじゃん...!

 

あ、あと忘れちゃいけないのがキョンね。

最初も監視してた警官に気づいてたし、バカじゃなかったんだ。

しかも、たぶんヤンが裏切り者だって気づいてたのに、言わなかった。最後まで。

マッサージ師は美人か?って、死に際かっこよすぎ。

キョンは、組織とか善悪じゃなくて、自分がどう思うかで行動するんだ。かっこいい。

マフィアに属してはいたけど、きっといいやつだ。

 

潜入捜査官ヤンに連絡するラウ。

え、ヤン殺されちゃう!と思ったけど、死んだのはまさかのサム。

ラウが撃った。

 

えええ!裏切り者が裏切った!

真意は分からないけど、どうやら善に目覚めたらしい。え、どの場面で?

まあ長く潜入してて、結婚も控えてて、色々と葛藤あったと思うけど。直前までサムに超協力してたよね。

警視の死にもそこまでダメージ受けてなさそうだったし。

 

警視の携帯からヤンに繋がって、サムを潰せる切り札が手に入った。潜入している警察でのキャリアも出世まっしぐら。

確かにここで華麗にサムを裏切れば、人生無敵。

すごいな。

ただあまりにも鮮やかに裏切るものだから、ラウがただのサイコパスにしか思えない。

 

対比で人間らしいヤンがますます可哀想に見える。

警視が殺されて超ショック受けてたし、キョンから信頼されてたみたいだし、恋も始まりそうだし、あとは身分さえ返してもらえれば これまでの潜入で犠牲になった人生を取り戻せるところだったのに。

 

なぜ死ななければならなかったのか。

ヤンの人生は何だったの。

ショック。

 

結局最後、部下も実はマフィアで、あんたがボスだって言うから、こうしてマフィアは続いていくっていう恐ろしい結末かと思ったけど。

さらにその部下を殺して。

本当に善人になろうとしてるってことか。

 

部下には騙されたわ。

でも確かに最初のシーンで、警察に潜入したのはラウ一人だけじゃなかったはずだよね。気付かなかった。

 

3まであるって聞いてたから、ヤンが死んでびっくり。続きあるから主役二人が死ぬはずないって、どこかで思いながら見たから。

 

一本どころか何本も取られた感。

やられた。面白かった。

ロストリバー(Lost River)

ロストリバー

Lost River

2015 アメリカ

 

イアン・デ・カーステッカー

シアーシャ・ローナン

マット・スミス

 

ライアン・ゴズリングの初監督作品、というより、

エージェントオブシールドのファンだから

フィッツが出てることに惹かれて鑑賞。

 

冒頭から小さい男の子と遊ぶフィッツ、いやボーンズにキュンときた。

あらすじよく知らずに観たのもあるけど、始めはビリーがきれいで若いから、

ボーンズと夫婦かと思った。

 

タイトルや出演者の文字がおしゃれ。

映像も景色もファンタジックで素朴でいい感じ。最初はね。

街のさびれた様子は伝わるけど、まだ画面は明るい。

 

でもすぐに、街を仕切るブリーが登場し、雰囲気が一段階暗くなる。

ボーンズが鉄?銅かな?を集めて回る廃墟はどれもカラフルで、でも落書きだから品がなくて、白いシャツのボーンズが健気にうつる。

燃える自転車はいいね。

この映画は火がよく出てくる。

 

一方ビリーと銀行の支店長デイヴは、お金がなくて困窮している状況について話す。

このデイヴが嫌なやつ。

家に住み続けたいと言うビリー。

この世界では、経済が破たんしたロストリバーはいくつかあるみたいだけど、

他の街へ行けば皆もっと普通な暮らしをしているのかな?

 

そして満を持してシアーシャ・ローナン登場。

黒髪もかわいい。

ラットの部屋はピンクのネオンライトが照明代わりで、

眩しいんだけどどこか落ち着く。

 

ブリーに取られたかばんを取り返したボーンズ。

やばいよ~。ブリーに殺される、とラットにも言われるけど、家とかまでは追いかけてこないんだね。次会ったら命はないぞ的な?

あとブリーは叫ぶの大好きね。野蛮だわ。

 

家に戻る途中で、ボーンズは不思議な場所を見つける。

草の生い茂った道が湖に続いていて、湖からは街灯が顔を出している。

この湖の下に、街がある。

ここの景色がすごくきれいだと思った。

 

怪しげな仕事を始めることにしたビリー。

女性が殺されたり、拷問されたり、自分で顔を切り付けたりするショー。

盛り上がる観客(ほぼおじさん)。

でも本当の仕事はショーじゃなくて、どうやら店の奥にあるピンクの場所。

シェルと呼ばれるカプセルに入る仕事らしい。

まったくよく分からない。けど怖い。

仕事場まで送ってくれるタクシー運転手がいい人なのが救い。

 

ラットと一緒に住むおばあちゃんが登場するけど、

怖すぎる。

暗い部屋の隅に立ってるとか、コールソンかよ。

自分の幸せな頃のビデオをずーっと見てる。

 

ラットからロストリバーの噂を聞いて、湖へ出かけるボーンズ。

水槽と懐中電灯で暗い湖を覗き込むボーンズが超好き。

で、何かと目が合う。

 

ラットの部屋で、おそらく学校で見たと言っていたダム建設に関する教材ビデオを見る。恐竜博物館だと...!

 

というかラットはどうやって生計を立てているんだろう。

おばあちゃんはきっと働いていないと思うから、ラット一人で頑張ってるんだな。

泣いてるシーンもあったし。

その後、ボーンズを誘って出かける。

このシーンは本当にかわいい。踊ったり、お菓子を選ぶふたり。幸せ。

 

でもやつらが来てしまった。

隠れるボーンズ。店の外で変なおばさんと会話?するブリー。おばさん何者?

フェイスはうまくかわしたけど、ブリーが店内に入ろうとするので

慌てて引き留めるラット。

家まで送ってもらう羽目に。もう心配で心配で気が気じゃなかった。

ボーンズも同じ気持ちだったよね。

マット・スミスこの役すごくいいわ。

 

この辺りから映像も展開も暗い。

デイヴが歌うシーンは謎だけど、まずブリーがねずみのニックをやりやがったぁぁ!!

許せない、最低。

あと走るボーンズの可愛さよ。

 

この映画はカメラワークがとても素敵。

 

ボーンズがビリーを職場まで送る。

この時初めて母の職場を知り、店に入るボーンズ。

デイヴに呼ばれて何か話してたけど、キャットの目線でしか見れなくて、何の話をしてたのかは分からない。

かばんを忘れたのは店に入る口実だけかと思ったけど、ボーンズが店に入る理由になり、ビリーがシェルに入っていることを表し、そしてかばんの中におそらくナイフが入っていたと思われるので、このかばんは結構重要な役割を果たしている。

たぶんボーンズは、デイヴに言われて店の奥まで行ったんじゃないかな。そしてシェルを見て、ビリーが入ってるかもしれないと気付いた。

だから家に帰ってすぐに、弟をラットに預け、信じていなかった呪いを解きに行くと言い出した。

 

その様子を見ていたブリーは、フェイスをラットの家へ向かわせ、自分は湖に向かうボーンズの後を追う。

ラットの家に火をつけるシーンで、フェイスはブリーに唇をはさみで切られたから、よだれが垂れてるんだけど、それがホラーかってくらい恐ろしい。

さすがになんとか言ってよ、おばあちゃん。

 

ボーンズが湖に潜るシーンは、エージェントオブシールドのフィッツシモンズが沈んだ時を思い出す。気を付けてね、フィッツ~!

 

なんとか恐竜を見つけ、のこぎりで頭を切ることに成功。

恐竜の頭をボートにのせ、車へ戻ろうとしたときー

突然、電灯に明かりが灯る。

ここはすごく感動的で、少し怖くもある。

噂は信じてなかったけど、もしも呪いがあったとしたら、これが解けた印みたいだよね。何かがきっと変わったはず。

 

車はブリーによって燃やされていた。あんなに大事に修理してたのに。

そして猛スピードで轢く気満々で向かってくるブリーに、恐竜の頭を投げるフィッツ!じゃない、ボーンズ!

ブリーはハンドル操作を誤り、自分が燃やしたボーンズの車に突っ込む。脚は車の爆発で燃え、上半身は湖で溺れる。器用な死に方やな。

 

同じ頃、燃える家からなんとか脱出したラットとフランキー。

おばあちゃんはもう、生きる気力がなかったんだね。

 

そして、デイヴにシェルを無理やり開けられ持っていたナイフでデイヴの右耳を刺したビリー!

デイヴは死んだかはわからないけど、耳はこれでどちらも聞こえなくなったでしょうね。

 

いい人なタクシー運転手とともに、皆でようやく街を出る、ハッピーエンド(のはず)。

 

この映画は、幼い弟のフランキーがいることで、家族の良心が保たれているように感じた。デイヴやブリーなどの邪悪な外側のものから、フランキーの純粋無垢な存在が家族を守っているような。

父親がなぜいないのかについては一切触れられていないけれど、フランキーが一家を守る役割を果たしてくれていると思う。

 

何はともあれ、ようやく街から逃れたボーンズたちには、幸せになってほしい。

 

最後、また街灯が消える描写があったから、街の呪いは完全に解けたわけではないんだな。

 

そしてイアンを堪能できました。

嗤う分身(THE DOUBLE)

嗤う分身

THE DOUBLE

2013 イギリス

 

ジェシー・アイゼンバーグ

ミア・ワシコウスカ

 

すごい映画を観た。

完全にジェシー目当てで観たけれど、度肝を抜かれた。

 

まず冒頭の電車のシーン。

暗いし、変な男に「そこは俺の席だ」と言われて、えっ他にたくさん空いてる席あるのにと思いながらもどいてしまうジェシー。いやサイモン。内気で真面目な男。なかなか電車から降りられない。やっと降りたらかばんが電車のドアに挟まる。かばん挟んだまま発車する電車。普通おかしいけど、もうここから奇妙な世界観が始まってるんだと思わせる。

 

覗きをするサイモン。好意を寄せているハナ(ミア・ワシコウスカ)の向かいに住んでるのは偶然?しかも、男が飛び降りる瞬間を目撃してしまう。手を振ったあと突然飛び降りたからびっくりした。

警官が言う。少し右にずれてたら、ネットがあったから、すぐに病院へ運ばれていれば助かったかもしれないのに、と。

 

そしてこのことでハナと話すチャンスを得たサイモン。行きつけのお店に行くが、ここでも会社同様に周囲はサイモンにぞんざいな態度で接する。

ハナは死んだ男にストーカーされていたのだと打ち明ける。

「ただ私を見つめて気持ちが伝わる?うまくいくと思う?ずっと見つめていればそのうち、私からキスするとでも?交際するとでも?つきまとわないで!」

サイモンにはグサリとくる言葉だっただろう。自分に言われているかのような気持ちになる。

ハナが残した楽しかったとのメモに有頂天になるサイモン。うきうきしてテレビを売り、プレゼントを買う。(このうきうきジェシーが可愛すぎる)

終始暗いこの映画で唯一赤や青の鮮やかな光が。

 

結局影が薄いせいで社員と認識してもらえずパーティからつまみ出されてしまうサイモン。ハナにプレゼントは渡せずじまい。

「これは僕じゃない!」

 

そんな何もかも上手くいかないサイモンの前に突然現れる、自分と全く同じ顔をした男。

彼はジェームズ・サイモンと紹介され(サイモンはサイモン・ジェームズ)、サイモンの職場に入社。ハナの上の部屋に住み始める。不敵に笑うジェームズ。

 

職場の人は誰もジェームズとサイモンがそっくりだと言わない。サイモンの影が薄すぎて気づかない。服まで同じなのに。

 

鶏が死ぬ描写は何だろう。

ジェームズとご飯を食べるサイモンは、なんか仲良くなる。社交的なジェームズにクラブに連れていってもらい、絡まれて倒して走って逃げて解放感を感じるサイモン。

電車で自分とハナについて語るが、ジェームズは寝てしまう。ジェームズを自分の部屋に連れ帰り、ベッドに寝かせ、望遠鏡を覗くサイモンの後ろでこっそり目を開けるジェームズ。起きてやがったか。

ハナの部屋の窓についてる血のような手の跡は何だろう。

 

ジェームズの変わりに適性検査をサイモンが受け、サイモンの変わりに社長の娘メラニーの教育係をするジェームズ。誰も気づかない。

サイモンはジェームズのアドバイスに従い、ハナと食事にこぎつけるが、ハナが好きになったのはジェームズで、紹介して欲しいと頼まれる。

ジェームズはサイモンにジェームズの振りをしてデートに行かせるが、上手くいかない。結局今度は本物のジェームズが帰ろうとするハナの元に行き、何か上手いこと言ってキスをする。すごいなジェームズ。

 

翌日、二人の行方が気になるサイモン。ハナを見つめる。昨夜はどうだったと聞くがはぐらかされてしまう。メラニーはサイモンとジェームズの区別がついてないのかサイモンになつく。

ここでサイモンが作った資料をジェームズが奪い、自分のものとして提出。めっちゃ腹立つ。

母のいる施設に行くと、奇妙なお婆さんにナイフを渡される。

 

望遠鏡を覗き、ジェームズがメラニーを部屋に連れ込むのを見てハナに電話をかけるサイモン。ジェームズの振りをして"Come up. I want you."

ジェシー!!

 

ジェームズにハナに近寄るなと詰め寄るが逆に脅され、部屋の鍵を奪われてしまう。

ハナからはジェームズのことを相談され、前に電車でサイモンが語ったハナと自分の話をジェームズが自分のことのようにハナに話していたと知る。益々ジェームズに腹が立つ。

 

ジェームズはサイモンの首を切りつける。

 

会社に行くと、ジェームズはサイモンの手柄で称賛され、メラニーに手を出したのはサイモンだとされる。遂にキレるサイモン!キレるジェシーも不敵に笑うジェシーもどっちもすてき。

帰宅したサイモンは遺書を書き自殺しようとするが、ハナの自殺未遂を目撃し病院へ。しかしハナは助けてほしくなかったと。

「思ったんだけど、あなたが自殺してよ」

あと医者が警備員だったのは何故だろう。

 

サイモンの上着を羽織ったまま帰宅したハナは、上着のポケットからサイモンが買ったプレゼントやハナが捨てた絵のノートを発見し、サイモンの愛に気付く。たぶん。

 

サイモンの母が亡くなる。あの適当な葬儀のメッセージはジェームズ?

母のお葬式にはなぜかジェームズが参列しており、サイモンはジェームズを殴る。そしてジェームズの怪我がサイモンの顔にも現れ、サイモンは気が付く。

ハナの元へ行き、「操り人形はイヤだ。さよなら」

 

ここから怒涛の展開。

サイモンは自分の家で眠るジェームズの元へ行き、手を手錠でベッドに繋ぐ。ジェームズの首に自分と同じ、ジェームズが切りつけた傷があることを確認する。

サイモンはジェームズの家へ。警察か救急に電話をかけて、頬を切りつけジェームズを起こす。突然の頬の痛みに飛び起きたジェームズは手錠で繋がれたベッドを引きずり、望遠鏡を覗く。すると手を振るサイモンが見え、手を振り返すとサイモンは飛び降りる。ここで光の当て方がすごい。サイモンとジェームズの運命を示唆する。

 

地面に倒れたサイモンに駆け寄るハナ。サイモンの手は不自然に上がっているが、部屋でベッドに繋がれた体制で倒れるジェームズのカットでなるほどと思う。

 

救急車に運ばれ、一緒に乗り込んだハナは、目を開けたサイモンに、サイモンのプレゼントであるピアスをつけた耳を見せ微笑む。

 

 

サイモンはすぐに病院へ運ばれるのできっと助かる。ジェームズは部屋で倒れ、そのまま助からないだろう。

 

この映画は光の使い方が上手いと言われているようで、もう一度観てみたら確かにすごかった。

サイモンは右側、ジェームズは左側に光が当たる。調べてみると人は顔の左側に本音が表れるらしい。

ジェームズはサイモンが作り出したドッペルゲンガーで、理想的な人?正反対の人?

解釈が広がる、とても面白い映画だった。

デッドプール (Deadpool)

デッドプール
Deadpool
2016 アメリカ



観てきた。IMAXで。

開始5秒でもう笑わせてきた。容赦ないパロディの数々。
グロいと聞いてたから、この1週間キックアスの動画観て慣らしておいたからか、そこまでグロい描写はないと思った。指定いらないんじゃない?って思った。

ライアン・レイノルズ、すごく喋るのが上手くて、聞き取りやすかった。
やっぱりジョークばっかりだから、字幕では限界があるけど、ライアンの滑らかでハッキリとした喋りのお陰でかなり聞き取ることができた。

ストーリーが始まる前からライアンの世界一セクシーな表紙の雑誌や不機嫌なティーンで笑わされて、終始このテンションなのかと思ったら、肝心のストーリー部分は意外にもシリアスで悲しいものだった。

きれいなエキゾチック美女!
この人ヒロインなの?最高じゃんってテンション上がった。
過激な純愛シーンも不快感はなかった。
むしろ二人のやりとりが可愛くて憧れた。
でも二人の不幸な過去なんかも垣間見え、悲しさは漂う。

怪しいスーツの男はサム・ニールに似てて憎めなかった。ひどいことに加担してるけど。どこか憎めない演技って難しそう~。

スーツ男の名刺を頼りに、治療を受けに行くウェイド。治療の説明とか全くなかったよね?怪しいよ~。
拘束されて治療を受けるところは拷問だった。彼にとっても、観客にとっても。ここは指定いるかもって思った。観てて辛くなったから。
酸素量を減らすマシンは、エージェントオブシールドの記憶マシンとフィッツの低酸素症を思い出させる。あんなの鬼畜の極みじゃん。フランシス頭いかれてる。感情がないってだけでは思い付かないよね。

筋肉女(美人)から盗ったマッチでどうするんだろうって思ったら大爆発!賢いしめちゃくちゃ。そのあと炎に囲まれた息を呑むアクションシーン。あそこで一度負けてるんだね、ウェイド。

そしてよく生きてたね、ウェイド。

こういう暗い事実を、独特なユーモアの合間に 過去の回想として挟むことで、シリアスとおふざけの区別がはっきりして、両方のパートを思い切り楽しめた。

どうやらX‐MENの二人が出てくるけど、コミックも読んだことないし、X‐MENもちゃんと観たとは言えないから、初めは誰だ?って感じだった。でも細かい説明は必要なかったね。すぐになんとなくキャラの立ち位置が分かって、さらに笑えた。

この映画で一番笑ったのがここのシーン。マカヴォイ?スチュアート?ってところ。マカヴォイ好きだから。マカヴォイー!
X‐MENの学校が写った時はなかなか興奮した。

予算とか...言っちゃダメ!いや言ってくれていい!
普通だと自制心が働いて言わないようなことをバンバン口に出すデッドプールは、観てて清々しい。気持ちいい。

女性を撃つと差別になる?それとも撃たないのが差別?ってところとか。
そういうの難しいんだよね。
まあ、結局撃つけど。

あとなんか強そうなババア!
かっこよすぎる。サングラスが違う意味に見えるもん。殺し屋的な。
盲目のお婆さんとウェイドの絆みたいなものも、面白くてほっこりした。 
絶対あのお婆さん強いよね。
続編で大暴れしてほしい。出るか分からないけど!

で、色々あって、フランシスがエキゾチック美女を拐っちゃうんだよね。
拐った時、たまたま仕事中だったから、以降ずっとセクシーな格好で死にかけたり反撃したりするエキゾチック美女。笑えた。

決闘は面白くて迫力もあって、緊迫感では全裸の炎の決闘の方が勝るけど、でも最後に相応しい見ごたえのあるアクションだった。

筋肉女(美人)も健闘したし、ポロリもあったし?
クールな名前の子も名前に負けじと戦ってたね。
最後に建物が崩れた時、鋼鉄男って二人とも救ってなかった?筋肉女(美人)どこいったんだろう。心入れ替えて仲間になってくれたらいいのにな~。

まあ本当に、最後の最後の最後まで、しっかり笑わせてきたなって感じ。最高!